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病み営業
「病み営業」(やみえいぎょう:略称=病み営)という言葉をご存知でしょうか?
有名な事件としては、東京の下町(亀有)のキャバクラに勤務する接客担当の女性が、1人の男性客に合計5億円以上ものお金を貢がせていた事が発覚し、更にその大金は、その男性が会社のお金を横領して得たものだった、という事件がありました。TVや雑誌等で有名となった事件ですが、その手口は、この女性=キャバクラ嬢が、自分の客である常連の男性会社員(現在=受刑者)に「自分は胃がんを患っている」と偽り、高額な手術費用がかかるが自分ではとても払えない、健康保険証が無いので治療費はすべて実費で支払わなくてはならない、何とかならないか、等と男性会社員に泣きついたのが発端とされています。情に絆されたその男性客が高額な費用をキャバクラ嬢の口座に振り込んだので、味をしめたこの女性は次々とウソの病名(心臓病、脊椎損傷等)を騙り、その都度“治療費”として高額なお金を男性にメールで請求していました。こうして約5年間に渡り男性客がこの女性に“治療費”名目で貢いだお金は、男性が会社から横領したお金であり、男性は逮捕され実刑を受けたのですが、この女性は民事訴訟も不起訴となり、罪に問われる事はなかった、というものです。
元来、「ホステス・キャバクラ嬢」や「ホスト」といった類の職業に従事する人々からすれば、ここに挙げた「病み営業」(病気を偽る)のみならず、いわゆる「色恋営業」(疑似恋愛環境を作り、店に通い詰めてもらい多額のお金を落としてもらう。または個人的に高額商品等をプレゼントしてもらう等)、「枕営業」(性行為を伴う営業、またはその行為が出来ると匂わせてより高度な要求=多額の金銭を求める等)といったものは、昔から綿々と行われてきた営業手段の1つに過ぎないとも言えます。ただし、そのテクニックにどっぷりと嵌まった、つまり心から信じきって騙された客側の人々は、その後の人生を破滅させてしまうほど取り返しのつかないところまでいってしまい、結果として人生を踏み外してしまうケースも発生しているというのが現状です。
これら「騙し営業」に関連した相談を受けた場合、その多くに共通するのは「大金を貸していたのに、気がつけば相手と連絡が取れなくなっていた」というもので、この時点ですでに相手は店を辞めていて、携帯等の電話番号はつながらなくなっている、というのが定石です。更には「きっと何か深い事情があったに違いない」「必ずまた会いに来てくれる」等とかたくなに思い込み、騙されていた事をなかなか認めようとしない傾向も、多くの相談者に共通している点です。
「ホステス・キャバクラ嬢」や「ホスト」といった類の職業に従事する人々の中にはある種の才能に特に秀でている人間が存在します。彼ら、彼女らは巧みな話術を駆使して相手を自分の虜にする術を持ち、呼吸をするように次々とウソを並べ立てることが出来る能力があり、それが通用する相手かどうかを見極める観察眼を日々磨いています。そうしたテクニックを駆使し、狙った獲物から欲しいものをとことん搾り取る技術に異常に長けています。故に、そうした世界をよく知らない一般人であれば、いとも簡単に騙されてしまうのも仕方のない事かも知れません。ましてや異性との接点が少ない人生を送ってきた人であれば、異性との関係に臆病になって不慣れなところへ百戦錬磨の典型のような相手が付きっきりで相手をしてくれるのですからなおさらでしょう。自分が信じた相手の事を疑いたくない、という純粋な心を持っているからこそターゲットに選ばれたのだという逆説的な見方すら成り立ちます。
ですが、自分自身、更にはご家族やご友人の為を思うのであれば、相手の真意を見極める事こそが本当の意味での将来を考える事につながるのではないかと思います。
「騙し営業」被害によって引き起こされる“リスク”
相手へ渡した金額が、自分にとって無理のない範囲内に収まっていれば、「少し高くついた勉強代だった」と思い切る事で、悔いと共に諦めもつくでしょう。ですが、その範囲を超えてしまい、常識的にも逸脱してしまった場合、様々な弊害が生まれ、二度と取り返しのつかない状況に陥る事になりかねません。あくまでも“遊び”の範囲なのだという割り切った考え方が出来なければ、その手の人物に夢中になる事は大きなリスクを負う事となるでしょう。
以下に具体例をいくつか挙げておきます。
多額の金銭を貢いだ為、自身の生活が困窮する(悪化しすぎた場合、自殺も)。 |
犯罪に手を出してしまい、実刑を受ける(横領・ストーカー等)。 |
犯罪に巻き込まれる(利用される)。 |
ビジネスに支障をきたす(契約不履行・解雇)。 |
家族の崩壊(離婚・親権剥奪)。 |
友人関係の悪化(付き合いが悪くなる・誘われなくなる・孤独感にさいなまれる)。 |
性感染症(エイズ等・最近では非常に多い)。 |
婚期を逃す。 |
精神的に障害を受ける(人間不信等)。 |
体調を崩す(睡眠不足・躁鬱等) |
騙し交際
正式にちゃんとしたお付き合い・交際をしている異性がいると思っていても、その相手が実際には愛情や恋心など微塵も持ち合わせておらず、ただ肉体関係やお金だけが目的で、交際しているフリをしている、というケースがあります。
真剣に将来や結婚を考えている人にとって、これほど心を踏みにじられる事はないでしょう。しかし、こうした行為を実践している人間にとっては、最初からカラダとおカネのみを目的として相手・ターゲットに近づいて、そうした擬態恋愛関係(本当の恋愛関係なのだと錯覚させること)へと持っていくのです。ひどいケースになると、相手の事を「性処理用のストック」とか「人間ATM」としか思っていない、と公言してはばからない人間も存在します。たとえ交際期間が長く続いている場合であっても(10年間を超える交際期間がありながらも、実際は“騙し交際”だった事が判明したケースもありました)、そこには愛情と呼べるようなものは何一つ存在していなかったという事が往々にしてあり得ます。
このケースをルーティンとしている人物の典型例としては、常日頃から言動にウソが多く、重要な情報、特に個人情報を特定されるような事柄は決して言わないよう細心の注意を払っていながら平然としていられる精神の持ち主である事が多く、例えば既婚者である事を隠して独身を装い、相手にはでたらめの「名前」や「住所」を教え、色々な設定を作って次から次へと湯水のように湧き出るウソを積み重ねて煙にまき、相手を言いくるめてその場をしのぐ事を常套手段としています。
騙される側は、例え最初は特に好意を持っていなかったとしても、執拗に言い寄られているうちに好意を持ってしまうといったケースも多く、惚れた弱みにつけ込まれて相手の言いなりに行動するようになり、相手のウソに気づいて追求しようとしても、嫌われる事を恐れて何も言えないままズルズルと関係を続けてしまう傾向があります。
また、こうした行為に慣れている人物は、相手が自分にとって都合のいい存在であるうちはとても優しい反面、少しでも自分に逆らう言動があった場合は容赦なく罵り、大声で暴言を浴びせ、ひどい場合は暴力に訴えてくるといった近親者・恋人関係で起こるDV(ドメスティック・バイオレンス)行為を平気でやる、といった事も特徴的です。
気をつけたいのは、同じ職場内の同僚や友人関係等、お互いをよく分かっているはずの関係であっても“騙し交際”は存在するという事です。距離が近すぎる事がかえって騙されている事に気づきにくくなってしまっているといったケースも考えられます。
以下に具体例をいくつか挙げておきます。
付き合っているのに相手の家の住所を知らない(部屋に入れてもらえない等)。 |
お金がないと言っていつも相手に奢らせる(実は借金があると打ち明けられる等)。 |
自分でも買える物をわざわざ相手に買ってこさせる(旅券、金券等)。 |
病気を装い治療費等を借りようとする。 |
事故やトラブルに巻き込まれたと言い、お金を借りようとする。 |
家族の不幸を語り、相手の同情を誘う。 |
不幸な自分の生い立ちを語る(DV行為の後、相手に許しを請う)。 |
ホテルや自宅ではなく、車や屋外等で性行為を要求する(節約を言い訳にする)。 |
避妊しない(責任を取る気がそもそも根本的にない)。 |
携帯電話、スマートフォン等で、裸等の恥ずかしい映像を撮る(ネットに載せる)。 |
頻繁に変態行為を要求してくる(露出、飲尿、排泄、自慰等)。 |
性行為がいつも自分本位で、相手の事を考えない(自分が達したら終わり)。 |
ごくたまにしか泊まっていかない(仕事等を言い訳に使う)。 |
時間が不規則な仕事をしていると言う(自称)。 |
連絡が取りずらい(連絡してこない様に理由付けをする、圏外にいたと言う)。 |
長期間会ってくれない。 |
急な用事(トラブル)を言い訳にして、デートの途中で帰る事が度々ある。 |
車に乗せてもらえない。 |
友人や家族に会った事がない。 |
紹介された友人の様子がおかしい(名前等でウソをついている為よそよそしい)。 |